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人生も後半戦

人生も後半戦になったら、これまでの生き方に後悔することもあります。しかし、後悔しても仕方ない。この先楽しく生きるためにいろんなことに挑戦

小説の書き出しが難しい 「恋愛で死神 伊坂幸太郎」

 小説の書き出しがうまく決まらないで悩んでしまう。どうな書き出しなら、読者が引き込まれていくのだろうか?
 人気のある小説は引き込まれていくような書き出しで憧れる。
 いつか自分もそんな引き込まれるような小説を書けるようになりたいと思い、私が気に入った小説の書き出しをここに残しています。 

今回は伊坂幸太郎の死神シリーズのなかでも一番気に入っている「恋愛で死神」です。内容もよいですが、書き出しが好きです。


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死神の精度 伊坂幸太郎 (著)


八日目、私は、荻原が血を流して無事に死ぬのを見届ける。
無事に死ぬ、とは妙な表現かもしれないが、私たちからすればそういうことになる。
マンションの四階、通路を歩き、西端の部屋へと向かう。左手に各部屋のドアが並び、右へ顔を向ければ、手すりの向こうに古びた別の建物が見えた。荻原はいつもあそこから、こちらのマンションに住む古川朝美を眺めていたのだな、とぼんやりと思った。
四一二号室の前で立ち止まった。他の部屋と異なり、その部屋のドアだけが薄い青色で塗られている。つい二日前に、荻原が塗ったものだ。