「たまちゃん、おかえりね。いま、お昼のチャーハン作ってるよ」
おろしショウガと薄口醤油で味付けをし、ベーコンと長ネギのチャーハンだった。フライパンの端っこでわざと少しだけ醤油を焦がして風味をつける料理のコツも、長ネギを最後にまぜて、香りが飛んでしまう前に火から降ろす知恵も、シャーリーンはちゃんとしっていた。
あえて寝かして旨みを引き出したイカやクロダイを刺身にし、たまちゃんのおつかい便で売るはずだったサバの缶詰にアサツキを散らして醤油をかけ、エイヒレを軽く炙って七味マヨネーズを添えた。あとは残りもののキンピラゴボウと冷奴だ。